嫌な思い出も今となったらいい思い出

子供の頃よく家業の手伝いをさせられた

商売をやってるんやから

手伝うのは当然だと思ってたけど

 

 

 

今振り返ると

それどうよと思うことも

たくさんある

 

 

 

自分がされた嫌なことは

次の世代には絶対にせんとこう

 

 

 

そういう意味ではいい経験だった

 

 

 

美味しさの余韻がリピートを続出させる

フルーツの伝道師

中庸なフルフルこと古田芳章です

 

 

 

スーパーに野菜や果物を納めてたから

よく袋詰をやってた

 

 

 

特に多かったのが

玉ねぎを3玉

オレンジ色のネットに入れて

専用の機械で手動でガチャンと

封をする

 

 

 

おばちゃんたちが

ネットに玉ねぎを入れてる

 

 

 

僕はそれをガチャンととめる

 

 

 

 

 

 

 

いつもその玉ねぎの山ができてて

僕が呼ばれる

 

 

 

適当にやってたらええんやけど

元来生真面目で

早く帰りたいから

 

 

 

どうやったら早くできるかを

考えてやってたら

誰よりも早くできるようになった

 

 

 

 

そうすると毎回呼ばれる

弟や妹は呼ばれない

 

 

 

 

お前は跡取りやからと

その当時から言われていた

 

 

 

 

あまりいい気分はしなかった

 

 

 

 

今も古由青果のメイン事業

バナナの色付け加工

 

 

 

 

緑色のカチカチのバナナを

専用の部屋に入れて

 

 

 

 

温度、湿度、ガスで

追熟加工し黄色くする

 

 

 

 

僕が小さい頃から

それをやってた

 

 

 

毎日バナナを積んだトラックが

入ってくる

 

 

 

 

それをトラックから下ろして

部屋に入れないといけないんやけど

 

 

 

 

そのトラックが入ってくるのが

夜やったり夜中やったり

することもある

 

 

 

 

たまたまそのトラックが

夜に入ってきた

 

 

 

 

おじいちゃんから

おまえバナナ下ろすの手伝ってこい

と言われた

 

 

 

 

当時僕は中学生だった

まあそれは別にいいんやけど

 

 

 

 

うちの父親はテレビ見ながら

寝転がってる

 

 

 

 

これ僕がいかなあかんのか？

と思った

 

 

 

 

2時間後帰ってきたら

みんなお風呂入って寝てた

 

 

 

 

これどうよ！

 

 

 

 

もう終わったことやから

ええけど

 

 

 

 

なんか納得がいかない

 

 

 

 

でもそのおじいちゃんには

かわいがってもらった

 

 

 

 

僕の大学費用

全部おじいちゃんが出してくれた

 

 

 

 

今もどこかで

見守ってくれてる気はする

 

 

 

 

僕がされた嫌なことは

息子には絶対せんとこう

 

 

 

 

でもこの息子

自ら手伝いをしたり

 

 

 

 

タイムカード打てと言っても

打たない

 

 

 

 

一度言ったことは

次は言わなくても

ちゃんとやる

 

 

 

 

将来が楽しみやね